私を生かすもの

 

Chainsmokersの「Something Just Like This」を聞きながら

考えていた 仕事の帰り道 青い空の下

 

毎日

生き生きとした緑と、虫たちの声、刻々と変わる陽ざしに包まれ

ミミズが住む土に触れ

まるで自分の子どものように野菜たちの成長する姿を見つめる

 

この生活が間違いなく心地よく

私の心に穏やかさをくれる

 

私はわかっていた

旭川の街なかで暮らした最後の冬

まばゆい希望のあとに、昼とも夜ともわからない絶望がやってきた冬

 

当麻の実家に帰り、生きるために畑仕事をすることが

カラカラに乾きゆく私の救いになるだろうということ

 

予想通り この生活は私に水を与え、栄養を与えていると思う

 

まるでこれは、点滴だ

 

私は、自分の生活を、畑仕事と接続することで、自分を生かしているのだ

あのまま街中にいたら途絶えたであろう栄養を自然から管でもらっている

 

ベッドに横たわったまま 焦点のあわない目で虚空を見つめている

 

点滴で生きながらえることはできるだろう

でも私に本当に必要なのは 私を前へと進める生きる希望なのだ

目をつむってたって 意識を失ってたって「生きる」ことはできるけど

顔を上げて 確かな意志をもって 前に進んでゆく

「生きる意志」が必要なのだ

 

畑仕事は好きだし、

畑仕事そのものに意義はあるし、

畑仕事や生活そのものが私に生きる意志を呼び起こすならそれでいいのだ

 

でもまだだめなんだ

 

あまりにまばゆかった最後の希望を失ってから

生きたいのかすらわからない

 

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いつも思うのに

 

母さんには母さんの、家族の想い方があって

 

父さんには父さんの、家族の想い方があって

 

じゃあ、姉ちゃんは、どうすればいいんだろう。

 

精一杯伝えているつもりだけれど、伝わっているかいつも不安で

3000キロも離れた場所ですることは

どこへ飛んで行ったかわからない紙飛行機みたいで

 

勝手に期待されて、勝手にがっかりされることは、

私だって嫌なのに

こんなに想って行動しているんだから

ちょっとは応えてよなんて思う私は

本当に図々しい。まだ愛情が足りない。やさしさが全然足りてない。

近くでやさしく見守る母さんにも、

遠くで黙って信じる父さんにも、

全然足元にも及ばない。

 

彼らは1ミリも助けてほしいなんて言ってない

ただ私が弱いから

心配でたまらないだけなんだろう

 

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たんぽぽの綿毛が舞う日

 

数日どんよりが続いた後の、久しぶりの青空の日。

気温が上がると、たんぽぽがいっせいに綿毛を飛ばしてた。

裏にある黒岩山に、雪が舞っているかのように見えた。

 

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それから、クマさんに気を付けながら山のふもとまで段々畑を登った。

やっぱり美しい畑だなあ。こんなところで生活という名の仕事ができることに心から感謝。

 

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本当はね

本当はね

私はとても幸せなの

 

朝起きれば鳥の声が聞こえる

仕事に向かう元気な身体がある

お昼に仕事から帰れば耕すべき畑がある

私が眠っている間にまた成長した作物たちが生き生きしている

太陽が山に隠れるのにあわせて仕事を終える

また次の日が来るまでひとりの自由な時間を過ごす

 

遠くに、近くに、愛すべき家族がいる

様々なカタチをした命たちがあたりまえのようにまわりで息づいている

家の裏には美しい美しい畑がある 山がある

昼のセミの合唱 夜に際立つカエルの唄 のどかな山鳩の声

この上なく幸福じゃないか

 

100%幸福なんてありえないし

100%絶望なんてこともない

 

本当はね

100%じゃないけど

私は幸せなの

 

ただ

聞きたかったことを

伝えたかったことを

話したい相手を失っただけ

 

ここは私の吐き出した言葉の墓場だ

手紙にして送ることができたら

そんな言葉たちをここに埋める

 

誰かに手を伸ばし あなたに思い馳せる時

今あなたに聞きたいことがいっぱい

溢れて 溢れて

 

木々が芽吹く 月日巡る

変わらない気持ちを伝えたい

自由になる自由がある

立ち尽くす 見送りびとの影

 

思い出たちが不意に私を 乱暴に掴んで離さない

愛してます 尚も深く 降り止まぬ 真夏の通り雨

 

夢の途中で目を覚まし 瞼閉じても戻れない

さっきまであなたがいた未来 たずねて 明日へ

 

ずっと止まない止まない雨に

ずっと癒えない癒えない渇き

              by 宇多田ヒカル真夏の通り雨

 

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着々とぷち隠居

 

去年はこんな記事を書いていたけれど

 この計画は着々と進んでゆき…

ぼやっとしていたイメージも、余計なものがそぎ落とされてシンプルになってゆき…

 

これからのしばらくのテーマは、「生活=仕事(生活が仕事)」です。

 

CoCoDeと牛乳配達以外はなるべく外に出ず、家での仕事=生活、を黙々とやろうと、去年の秋頃から考えていて。

家での仕事とは、日々の雑多な家事のことであり、畑仕事のことであります。

家事の中では、畑でとれるものや、自生している植物などを使って、色々な加工品・保存食などをつくること、今まで食べたことのなかった山菜や野草を食べてみること(「狩猟採集」の、採集の技術を高める!)、などのチャレンジが今年は私の中では大切だし、ワクワクすること。

畑仕事は、私にとっては商売としての農業ではありません。自分の食べるものを育てられるようになることが目標です。もちろん(主に時間的な)余裕があれば、加工品の販売もしたいですが。

 

ここ5年~10年ほど関わっていた様々なイベント運営に携わることも、もうほとんどなくなりました(イベントそのものがなくなったもの、自分から抜けたもの、色々あります)。

一時は、同じ(近い)思いを持つ異業種の人たちで集結してイベントをつくったりすることが楽しかったし有意義と感じていたけれど、今はそういうこともほとんど興味ありません。

薄っぺらい自分が横のつながりを増やすことより、自分自身を分厚くしたい。

 

高校3年生の時から10年間関わってきた「学生合同文化祭」からも卒業しました。イベントそのものは続くので、事務局長であった私が一人抜けることに申し訳なさはあるけれど、卒業することに迷いはありません。学生合同文化祭を運営することは、今は私の「役割」ではないと思うから。

これからは「自分を分厚くすること」を、日常の生活の中で、日常のテンポでしていきます。

 

そんなわけで隠居という野望は叶いつつあります…^ ^

 

↓ハウスの周りに自生するタチツボスミレ

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女王蜂の命

昨日、ハウスに入ってきた女王蜂を殺した。

大きな女王蜂だった。

彼女を生かしておくとあっという間に巣を作られて繁殖してしまう!と、とっさにそこらへんにあった木の棒を使って潰した。

 

太い棒だったからうまく潰れず、女王蜂のお尻がヒクヒクとして、まだ生きようとしている。私は彼女が動かなくなるまで何度も何度も木の棒を押し付けた。

 

やがて彼女は動かなくなった。

大きく見えた女王蜂は、命を落とし、ひとまわり小さくなっていた。

 

 

私は彼女を夢中で殺した後に、冷静になって今自分がしたことを考えた。

 

自分の身を守るために彼女を殺す資格が、私にあっただろうか。

私も彼女も同じ生き物だけど、彼女の方がよっぽど生き物らしく、生き抜こうとしている。

私は生き抜くことにそんなに必死じゃない。

どちらがより生きたがっているかと言えば、それは彼女の方だ。

 

私は女王蜂の亡骸をハウスにある台の上に置いて、考えた。

せめて生き物らしく死にたい、と思う。

自然の中で生きて、自然の理の中で死ねたら、と思う。

だから熊に襲われて死んでもススメバチに刺されて死んでも構わない。

不自然な生き物、「ニンゲン」である私が最後に自然になれるように。

 

 

そういえば1年前も似たような記事を書いていましたよ。

 

asahana.hatenadiary.com

 

あなたに出逢えたことが私の終わり

 

私が見えている世界がどんなに真っ暗でも

同じ世界を見つめて

真っ暗だね、しんどいねって苦笑いしながら

ともに歩いてくれる人がいたなら

私には眩しすぎるほどの光だっただろう

 

人と人は分かり合えないものだって

未来は明るくはないって

知っているあなたと出会えて

そして失ったのだから

 

もう私の人生にほとんど意味はない

目的もない

もう希望は描き切った

 

ただまだ朝日が昇るから

今日も生きている

 

ずっとそばにいるから どんなことがあっても

あたしに見える世界は あなたも必ず見ている

やさしく笑う向こうに 絶望があったとしたら

全部あたしにください それでも平気だから

ここには誰も知らない あたしがいる

 

あなたに出逢えたことが私の終わり

ゆっくり息をする胸の上耳を置いて

生きてる限り何度も触れて知るの

あなたのあたたかい味 永遠に

   by aiko『ずっと』

 

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