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震災後、石垣島に移住した俵万智さんのエッセイ「旅の人、島の人」を読みました。

「サラダ記念日」で有名な歌人俵万智さんは、東日本大震災を機に、石垣島に移住されています。

そんなことを、私は石垣島の商店街あやぱにモールにある山田書店で知りました。

恥ずかしいことですが、俵万智さんの短歌といえば、中学の国語の教科書で「サラダ記念日」や「寒いねと~」などと出会ったので、教科書に載っているくらいだからよほど昔の歌人かと思っていました。

けれども本屋さんで、新刊エッセイ「旅の人、島の人」を目にし、俵さんが活動を続けられていることを知ると同時に、東日本大震災原発事故をきっかけに、小さい息子さんと2人で仙台から沖縄県石垣島に移住したと書いてあるのでびっくり。

我が家にも少し似た境遇に興味を持ち、「旅の人、島の人」を購入しました。

石垣島ではじめて購入した本でした。

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このエッセイは主に、石垣島独特の自然や生活文化との出会いと、小学生の息子さんの変化や成長について書かれています。

俵さんの、ヤモリや野生化したクジャク、イノシシなどの動物や、オオタニワタリや長命草などの植物との驚きいっぱいの出会いは、私も同じようなことを日々体験しているので共感がわきました。

おもしろいのは、俵さんの息子さんが、自然いっぱいの島暮らしの中でたくさんのことを発見し、成長していく記録です。

たとえば、息子さんの作文の中の、「今までの海はあそぶ海だったけど、ここの海は、とる海です」という言葉。

「とる」とは、「獲る」。

以下引用

「ぼくは、スーパーにしかたべものはないと思っていたけど、海にたべものがあることをしりました。今までの意味はあそぶ海だったけど、ここの海は、とる海です」

そうかあ、都会の子は海で魚やモズクをとったり、山で野菜や果物をとったりする経験をするまで、「食べ物はスーパーにある」と思っているんだなあと。

生物として当たり前の体験が私たちにはとても珍しくなっていることを、改めて気づかせてくれる言葉です。

「とる海」といえば、そういえば白保日曜市のパンフレットにも、白保の海は「おかずとりの海」と書かれていたっけ。

私がこちらで毎日している発見を、俵さんの美しくはっとする言葉によって、改めて認識せてくれるような、新たな価値を見出させてくれるような、そんなエッセイ集です。

また、南の島を疑似体験してみたい人、小学生のお子さんがいらっしゃる人などにもオススメです♪