好きな映画を並べるの巻

今日は『スノーデン』と『ターミナル』を立て続けに見て、映画のすばらしさを改めて実感したので、私の愛する映画を並べてみる。

 

■救いようのない現実を描く映画

海炭市叙景

私はとにかくリアルな物語が好きだ。うっとりするような美しい物語やファンタジーや、気持ちいいハッピーエンドも好きだけど、「現実はそうだよね」「こういう話が現実にはたくさん転がっているんだよね」「事実は小説よりも奇なり、というか残酷なり」というかんじのストーリーが一番共感できるし、著者や監督に、こういう物語を書いてくれてありがとう、と思う。

海炭市叙景』は、函館市をモデルにした「海炭市」を舞台に描かれる、どこにでもある不況の街を生きる人々の物語だ。

私は一人で車で遠出をするのが好きで、北海道のどんな小さな「何もない」と言われる街でも行ってみたくて、道北・道東・道央を中心に北海道の半分以上の市町村に行ったと思うが、どの街にも共通してあるのは、「この先の繁栄は望むべくもない」という暗黙の了解のようなものだと思う。「それでもこの街に先祖代々の土地があり、家があり、畑があり、歴史があるのだから、多くを望まずここで生きていくのだ」という、無意識の覚悟。東北以北で3番目の規模を誇る旭川市ですら、それをくっきり認識する人々が増えていくだろう(父親は大学時代から旭川近辺に住んでいるが、「あれから(大学時代から)ずっと旭川はちっとも栄えていない。いい街だ」と言っていたっけ。。

「海炭市」はそんな、もっとも北海道らしい、港のあるすたれた街だ。一時は街の一大産業であったであろう造船業も他産業と同様に不況で、造船所の縮小に伴い仕事を失った2人きりの兄妹が大みそかに、なけなしの小銭を握りしめて初日の出を見に山に登る…という物語から始まり、全5話の短編で構成されたオムニバス映画だ。

他の短編も、どこにでもありすぎてあえて取り上げたりしなさそうな平凡な、痛々しいほどにリアルな物語ばかりだ。見ていて気持ちのいい映画でも、楽しい映画でもないかもしれない。人によっては、苦い気持ちになったり、自分の街の未来を憂えて、落ち込んでしまうような映画かもしれない。

でも私はあえて、こういう映画が好きなのだ。言い換えれば、ただその先も淡々と生活が続いていくだけで、大したオチのないような映画。現実にはめったに起こらないようなハッピーエンドではなく、現実にはかなり確率の高いアンハッピーエンドの映画。

だって人は苦しいとき、辛いとき、苦い思いを抱えているときこそ、共感が欲しい生き物なんじゃないか。だとしたら、残酷なまでの現実を描いている物語こそ、私たちに寄り添ってくれる作品なんじゃないかと思う。私は、もしどんな人間になりたいかと言われたら、共感力のある人間になりたい、と答える。なるべく人を否定せず、目の前に人の苦しみに共感してあげられる人間。私自身が、ある恩師に共感をもらったとき、そう感じたんだけど。だから、華やかではないけれど誰もに起こり得る物語、誰もが感じうる気持ちを描いた映画を見ると、少し、自分以外の人間のことを理解できるようになる気がする。

「痛々しいまでにリアルな物語」ジャンルではほかに、『海炭市叙景』と同じ原作者の『そこのみにて光り輝く』『オーバー・フェンス』や、『ふきげんな過去』『セトウツミ』『悪人』『淵に立つ』『ほとりの朔子』『夢売るふたり』『初恋』『ジ・エクストリーム・スキヤキ』『もらとりあむたま子』『アズミハルコは行方不明』なんかを見た。実話をもとにした作品だけど、北海道警の不祥事を描いた『日本で一番悪い奴ら』も主人公の末路がリアルすぎてある意味爽快だった。これからもこういう映画にどんどん出会いたいな。きっといろんな人間を許せるようになるよ。

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■ピュアで素直な心が幸せへと導く話

『ターミナル』

リップヴァンウィンクルの花嫁』

横道世之介

 

この3本でもう何度も見ているのが、『横道世之介』。吉高由里子演じる祥子の「よのすけさーん!」の声と、石井明美の『CHA-CHA-CHA』が思い浮かぶ。お人よしの大学生・横道世之介高良健吾)は、友達や恋人に振り回されながらめまぐるしくも充実した青春が描かれる。それは、いつか社会人になって世之介と遠く隔たることになった人たちの記憶にも、キラキラとした宝物のような輝きを残す…。世之介のあっけらかんとした素直さや、お調子者の親友・倉持(池松壮亮)の憎めなさ、ゲイの友達・加藤(綾野剛)のリアルさなどが何度見てもしみじみとおもしろい。この映画を見て池松壮亮を知り、彼の出る映画をたくさん見るようになった(脇役で出ている『永い言い訳』も素晴らしかった)。

 

『ターミナル』と『リップヴァンウィンクルの花嫁』は、主人公がかたや母国でクーデターが起きたばっかりに空港に何カ月も足止めされたクラコウジア(架空の国)人(トム・ハンクス)、かたや出会い系で知り合った人と結婚した若く世間知らずな主婦(黒木華)と、設定は全く異なる。けれどどちらも、理不尽な状況やまわりの悪意に振り回されながらも、誰かを恨んだり卑屈になることなく、人を信じ、戸惑いながらも与えられた環境に適応しようとし、優しくまっすぐな心根を失わない。それが結果、周囲の感動や共感を呼び、人を動かして、よい方へと進めていく…。どんな状況になっても、腐ることなく、誠実に正直に生きていけば、いつか道は開ける…そんなことを教えてくれる、とてもやさしい、愛しいストーリーだ。『ターミナル』はトム・ハンクスのコロコロ変わる表情が愛嬌があって応援したくなるし、『リップ~』は流され続ける頼りない主人公に冷や冷やハラハラさせられる。きっと誰もが「絶対騙されてるって~」と主人公に訴えたくなるが、主人公は最後まで騙されていることに気づいていないのか、周りを信じ続け、何度も転落しかけつつも、ついには穏やかな幸せをつかむ…この映画のキャッチコピー「この世界はさ、本当は幸せだらけなんだよ」がすっと心にしみていく。3時間もの長編なので覚悟がいるけど、またゆっくり見たい映画。

 

■たくましく生きる女性の話

『Flowers』

ある一族の、昭和初期~平成を生きた6人の女性たちが、それぞれがそれぞれの時代で心つよく自分の人生を選び取り命をつないでいく物語。誰もが誰かの娘で、孫で、ひ孫であって、自分の先祖が、いくつもの分かれ道で進むべき道を勇気を持って選び取り懸命に生きてきたからこそ、今の自分がいる…その尊さを教えてくれる映画。何らかの葛藤を持ち、消し去ることのできない悲しみを持ちながらも、朗らかに前向きに歩んでいく6人の女性に、背中を押されます(その6人というのが、蒼井優仲間由紀恵鈴木京香広末涼子竹内結子田中麗奈と超豪華でずぅーっと目の保養です笑)。

ターミナル (字幕版)

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横道世之介 [DVD]

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■人生の寄り道の話

『ほとりの朔子』

マイ・ブルーベリー・ナイツ

『リトル・フォレスト』

『ほとりの朔子』は大学受験失敗で現実逃避中の女の子・朔子(二階堂ふみ二階堂ふみが好きすぎる私です)が主人公。夏の終わりに訪れた海辺の叔母の家で過ごす2週間の物語。

マイ・ブルーベリー・ナイツ』はジャズアーティストのノラ・ジョーンズが主人公のエリザベスを演じる。失恋をきっかけに期限のない旅に出たエリザベスは、メンフィスの酒場やラスベガスの賭場で様々な人生を歩む人々と出会いながら、次第に心癒され、自分自身を再発見し、自分の街と待ってくれている人のところへ戻っていく…というお話。不器用だけど、いつも自分に正直で、感じるままに生きるエリザベスが素敵です。

『リトル・フォレスト』は、東北の農村で半自給自足の暮らしを営む女の子(橋本愛)の生活を季節ごとに描く(DVDだと「夏・秋編」「冬・春編」に分かれている)。彼女が自分の生き方に悩む物語ももちろんおもしろいが、何よりも一人暮らしの女の子が野菜を育てたり山菜や木の実を採ったり保存食を作ったりして、毎日をの生活を工夫しながらつくっていく様子が私にとってはとても興味深く、すでに真似したこと(春のつくしの佃煮、じゃがいもパン)、これからやってみたいこと(干しいもづくり、ウスターソースづくり、それからミズという山菜を見つけたい)もたくさんある。季節が変わるごとに見たくなる作品だ。四季それぞれのストーリーに「春」「夏」「秋」「冬」というFLOWER FLOWER(Yui)のエンディングソングも良い。

ほとりの朔子 [DVD]

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■実在する人物を知る映画

『スノーデン』

ここ最近の私の中での一番のヒット。スノーデン氏が、所属していたNSAアメリカ国家安全保障局)の個人情報収集の手口を告発するまでに至る物語。スノーデン氏が新聞社を通して告発し世界的な騒動になったのが2013年とつい最近のこと。情報漏洩などの容疑でアメリカから指名手配されるも、亡命先のロシアが彼を引き渡さず、期限付きの居住権を与えたことで、彼は今もモスクワに住んでいるのだそうだ。彼のTwitterアカウントもある。告発した当時は29歳で、今もまだ34歳という若さ。私のような20代の若者にはとてもリアルで身近で、共感しやすい人物ではないだろうか。

スノーデン氏は、高給エリートの地位や、故郷や、家族や長年連れ添った恋人と引き換えに、真実を世界に知らしめ、その是非を人々に問うた。どこまでも自分の心に正直に生きたその勇気を持つスノーデン氏を心から尊敬する。ビデオ中継でスピーチをする最後のシーンでは、彼の尊い志に、胸が熱くなります。

ちなみに映画によると、NSAで秘密裏に進められる様々なプロジェクトを知って葛藤するスノーデン氏を支えた恋人は、スノーデン氏の亡命後、自身もモスクワに渡航して共にいるのだとか…すべてを投げうって世界に隠蔽された真実を知らせてくれた彼のその後の幸せを心の底から願いたくなる、そんな人物なのだ。少なくともこの映画では。

なお、この映画はスノーデン氏本人も出演しているので、リアルタイムに実在する本人が公認する映画なのである。

 好きな映画は、書ききれないけれど、ざっとこんなかんじ。

Filmarksというアプリで自分の見た映画をブックマークできるので、それを使って振り返りながら書きました。

ちなみにこれから見たい映画(上映済みも含む)は「三度目の殺人」「ムーンライト」「愚行録」「すばらしき映画音楽たち」「アリーキャット」「はじまりのうた」「22年目の告白」「夜空はいつでも最高密度の青色だ」「この世界の片隅に」「帝一の國」うわ、めっちゃいっぱいある…

旅から帰れば、秋 (知床・十勝旅レポ)

 

※久々にながーい記事です

念願の知床に行ってきた。総走行距離、約1,000キロ。そして帰って来て、疲れ果てて眠って、目が覚めた月曜日、上川には秋がきていた。

 

私は本当に雨女で、前から決まっていた予定の日は天気が悪い事が多いのに、今回は、地元は天気が悪く、旅先の道東は真夏のような陽気だった。空の青と、豊かな森の緑と、海の青を心の底から楽しみにしていた私には、これ以上ないお天気で、神様ありがとうって、道中ずっと思っていた(旅先で会った友達は2人とも、得意げに「自分は晴れ女(男)だ」と言っていた笑)。

 

帰ってきたら地元の最低気温は10度ちょっと。空は高く、家の裏の畑へ続く道からは、枯れ葉の匂いがする。気の早い栗のイガが落ちていたりする。あーあ、夏が終わっちゃった。でも、いい終わり方だった。

 

【1日目 旭川斜里町

牛乳配達が終わって、燃料を満タンにして、お昼に旭川を出発した。今年の始めに車をワンボックスの軽に変えたので、途中の高速などでスピードを出すと風にあおられて、背の高い軽自動車の不安定さを感じた。皆さんどうぞ抜いてってくださいとトロトロ走った。

遠回りになるので網走はとばす代わりに、女満別大空町)の道の駅に寄った。初めて行った時に面白かった記憶があったからだったが、2回目に訪れると、記憶よりずっと狭く感じた。北海道ではお祭りや道の駅でよく「いももち」が売られているが、大空町は長いもをたくさん作っているようで、そこで「長いももち」を食べた。

そこからはやっと海へ向かう道。美瑛のようなパッチワーク模様の畑の丘を駆け抜けて、小清水町へ。その時点で、けっこう細かく決めていたタイムスケジュールから逸脱し始めていたので迷ったけど、小清水町の道の駅「はなやか小清水」も寄った。海沿いに線路と国道が走っていて、道の駅も海のすぐ横。天気のいい夕方だったけど海風が冷たかった。

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いちばん自由に動けるから車の旅が多いけど、電車の旅もいいよね。青森に行った時の電車の旅、新鮮だったな。

 

日が暮れていく中、海から少し離れた国道244号線を走り続けて、やっと斜里町へ。ここまで来ると、地元からだいぶ離れ、知らない街に来た…という感覚になった。楽しい非日常感。ありがたいことに19時まで営業している道の駅「しゃり」には、観光客やライダーがいた。

230キロ走っても、まだここは今日のゴールじゃない。あと40キロ、暗闇に沈んでいく海岸線を走り続けて、ウトロに向かった。途中、青紫色の空と月があまりにきれいで、車を停めて写真を撮った。

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夜7時にウトロの宿に着く。温泉に入って、夜9時に網走市から駆け付けてくれた友だちと合流し、地元の居酒屋で軽く飲んで、次の日のクルーズに備えて寝た。

(宿と居酒屋は1キロ以上離れていて、観光客はみなホテルで食事をとるためか夜はタクシーは営業しておらず、森に囲まれた道を歩くしかなかった。一人だと怖かったけれど、友達ときゃあきゃあ言いながらほろ酔いで宿に戻ったのは思いがけず楽しい体験だったね)

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【2日目 知床~野付半島~帯広】

2日目の午前中がこの旅のハイライト。知床は半島そのものが山脈のようなもので、道路がとても少なくて、一般人が入れる部分は限られている。代わりに、世界遺産となった知床半島を海から眺めるクルーズが充実している。私は、我が家の周りでもどうやら生活しているらしいヒグマを生で見たいと、「ドルフィン」というクルーズの「野生生物探索クルーズ」を予約していた。しかしなんと!お天気は良くとも波が高くて、小型船は出航時刻の直前に欠航…海のご機嫌はどうにもならないし諦めるか…と思ったところ、スタッフさんが400人乗りの大型船「オーロラ」を紹介してくれた。ドルフィンのように半島にグイッと近寄ることはできないけれど、ここまで来たんだから乗らないと!と急きょオーロラに乗船。航行時間もドルフィンより短いので、3割ほど安く乗ることができた。

以下、船から見た知床半島と、ネコのように小さく見えた、浜辺をお散歩するヒグマちゃん。

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揺れて風の強い船上から写真を撮るのは難しかったけれど、写真や動画でしか見たことのなかったあの知床半島を、自分のカメラで撮ることができて本当によかった。見たいと思っていた景色そのもので、本当に素晴らしかった。やっぱり、お天気に恵まれたことが一番幸せ。

 

船を下りて10時半。ウトロの道の駅をぷらっとした後、あの有名な知床五胡へ向かった。大小5つの湖を見ることのできる散策コースを歩くのだ。ヒグマの近寄れない高架木道のみを歩くコースと、ヒグマの出没可能性のある森の中の地上遊歩道を歩くコースの2つがあって、私が選んだ後者は、立入認定申請をしてスタッフのレクチャーを受けてから入らなければならない。ヒグマに会ってしまったらを考えるより、会わないようにすることが互いに大切であること、万が一会ってしまったらどうするかなどを、動画を用いて丁寧に教えていただく。8月中は散策路で3日に1回ほどヒグマが出没していて、決して珍しくないことがわかる。スタッフの方の言葉通り、ヒグマの住まいにお邪魔させていただく気持ちで、私も他の観光客に交じって散策をした。

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(白いハスの花が咲く湖と、知床連山。右端が最高峰の羅臼岳。あの稜線に沿って、登山道があるそうな。)

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(マリンブルーの海も見渡せた。立派な高架木道は、電気が通る線もめぐらされていて、レクチャーなしで入れる完全に安全な道。やはりレクチャーを受けて、ヒグマを警戒する緊張感をもって3キロほどの道を歩いた後の、この景色というのが、すばらしいんじゃないかな。ということで地上遊歩道をお薦めします)

 

散策を終えた後はパークサービスセンターに戻って鹿肉バーガーとこけももソフトクリームで空腹を満たし、羅臼へ向けて、知床峠へ!

 

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(写真にはないけれど、国後島も見えました)

 

間近に羅臼岳を見て、今度は峠を羅臼側へ下ります。帯広への長ーい道のりのはじまりはじまり~(下の地図の通り、北海道の右端っこちょっと走っただけで300キロ。でっかいどー)

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↑の地図のAの部分、野付半島というのだけど、おもしろい形をしています。

↓のように、釣り針のように細ーい半島になっているのです。ちゃんと1本だけ、道道が走っています。時間がなかったので、端まで行けませんでしたが、真ん中あたりまで行きました。

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この半島は潮風の影響で立ち枯れてしまったトドマツとナラの木の一風変わった姿(トドワラ・ナラワラという)を見ることができます。実際に見れてよかった。落葉した白樺ともまた違う(後ろの木も芝もが緑だからね)、不思議な景色でした。

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野付半島から戻ったら、帯広まで約250キロ。お尻が痛くて痛くて大変だったけど、初めて自分で走る道、初めての景色。退屈はしなかったな。

夜8時、やっと、夜ご飯と決めていた帯広の豚丼屋さん「いっぴん」に到着。お客さん並んでいたけど、一人なのですぐ通されて、おいしい豚丼頂いた。疲れもあっという間に吹っ飛んじゃった!

 

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この日は車中泊をするつもりで準備してきたのだった。これも決めていた「オベリベリ温泉」という、銭湯価格なのに何でもそろっている立派な温泉(モール温泉!)につかり、すっかりあったまって、見当をつけておいた宿泊予定地の公園2つを見に行く。河川敷の公園はあまりに人目がなさ過ぎて怖かったので、住宅街の大きな公園にした(旭川で言う神楽岡公園みたいなところだった)。

初めてのひとり車中泊。持ってきていた布などで窓を目隠しし、アルミのマット2枚敷いて、毛布にくるまればとても快適だった。その夜は暑くもなく寒くもなく、私は「なーんだ車中泊楽しいじゃん」とうかれて眠った笑

明け方、ゴンッというとても大きな音がして、私は目が覚めて青くなった。何が起きたかしばらく分からなかった。不審者に車を蹴られたのかなとか考えた。でも窓の外を見ても異変無し。冷静になってくると、車に何かが落ちてきた音だと分かった。窓をふさいでいたので、もう少し寝ていたかった私はドアを開けるのも面倒で、ちょっと不安なままもう少し寝て、朝7時頃、ようやく車から出て屋根を見たら、そこにはくるみの実の房(10個くらいの実が束になっていて、1キロ位あると思う)。なーんだと私は胸をなでおろした。クルミの枝の下に車を停めていたのでした(;^_^A  そのクルミの木にはエゾリスちゃんが遊びに来ていた。

(朝明るくなってから、ここで宿泊はいけませんという看板を見つけたのはヒミツ笑)

 

【3日目 十勝~旭川

3日目は晴れた公園で目が覚め、ベンチで歯磨きなどしてから、朝ごはんを食べに、早くからやっているというパン屋さん「麦音」へ。朝8時だというのに子供連れのお客さんがたくさん。カレーパン、メロンパン、塩パン、あんパン、チーズパン、自宅にお土産用の食パンなどを買って、いくつかを外のベンチで頂いた。こういうお店があってよかった。

その後はばんえい競馬場に併設された直売所「とかちむら」(そば茶購入!)や駅併設の物産センター(音更のうどんとそうめん購入!)でお土産物色して、昼の友達との約束まで時間があったので、中札内村の道の駅へ。卵や枝豆が名産の村で、道の駅の規模も大きく、駐車場が満車になるほどにぎわっていた。

時間になったので待ち合わせの「十勝ヒルズ」へ。

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たくさんのお花畑と、レストランで使う野菜の畑がありました。ここでは、十勝の食材が味わえるランチビュッフェを頂きました。

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(お豆のマリネ、ポテトサラダ、美味でした)

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(メインのマンガリッツァポークのミンチをスイスチャードでまいたお料理。ハンガリーの豚さんです)

フランス料理に近いのかなあ。ソースに使われている食材を予想するのが楽しかった。

 

友だちと別れて、帰路につく。狩勝峠を超えて、南富良野町に近づいたころ、眠気に襲われて、駐車場でちょっとだけ休憩。富良野市の物産館「フラノマルシェ」にちょびっと寄って、それからまっすぐ当麻の家まで帰ってきた。

旭川から知床、知床から帯広がものすごーく遠かったので、帯広から旭川はらくしょー!と感じた。

 

知床は本当にずっと行きたかったので、お天気のいい日に来られて、本当によかった。初めての景色、初めての道、初めての車中泊。北海道はひとつの自治体にもかかわらずなかなかすべてを見ることは難しいほどに広い、大切な大地だな。

 

帰ってきたら、知床ロスというのか、旅ロスというのか。道中車で聴いていたプレイリストをかけると、その時見ていた景色を思い出してしまって、毎日何回も旅のことを振り返ってしまう。正直、2泊3日に知床と十勝を詰め込んだのは欲張りすぎで、初めての知床を満喫しきれなかったと、帰って来てから思う。時間がないからとばした場所がたくさんあった。斜里町羅臼町を、もっとゆっくり見たかったな。そーんなぷち後悔も覚えつつ、日常に戻ったわけなのだ。

また海が見たくなって、今年も西側の、オロロンライン(留萌・羽幌など)を走りたいなと思ったり。あの道は北に向かって、左に海、右に緑の大地と、ちょっと知床のウトロ側走ってる感覚になるんじゃないかな。未練がましいな。。笑

 

雪が降るまでの時間は、もうとても短くなった。10月末には降る可能性がある。それまでに、この北海道の美しい景色を、出来るだけたくさん焼き付けたいと思ってしまう。秋の旭岳や、層雲峡も本当に素晴らしいのだ。いつ死んでも構わないけど、生きてる間は、できるだけ北海道のすばらしさに浸っていたい。そんなことを思う、知床旅でした…

 

ちょっと知床へ

なんとなく行く前に書いておきたかった。

25日、牛乳配達してから、知床へ向かいます。私のプチ夏休み一人旅は、2泊3日だ。今の仕事は昼過ぎに終わるから、金・土・日プランを作れるのがとても良い。

年始から並べると青森(2月・2泊3日)、石垣島(3月・1週間)、北海道の空知・石狩(6月・日帰り)、そして今回の知床旅と、今年の旅行は4度目になる。

北海道の2泊3日旅行は、十勝旅行ぶりになる。あれは3年ほど前の9月(当時は学生で、休学中で、NPOで働いていた)で、大樹町の民宿と、帯広市に泊まったのだった(大樹町の民宿では、おかみさんが、その時泊まっていたゲストの写真を撮ってブログにあげている。たぶん今も残っている…)大樹町、いつかまた行きたいな。

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(大樹町の海。このまま海に流されて死んでも誰にもわからないし大したことじゃないなと思った。自分のちっぽけさを実感する海だった)

 

今回の旅は、初の世界遺産を見る旅になるのかな。今回泊まるのはウトロ(民宿)と帯広(車中泊!)で、どちらでも、大学時代に友達に会えることになっている。

雨女の私なのに、今回はオール晴れの予報!日頃の行いそんなに良くないのに…お天道様ありがとう!クルーズ船で半島を見に行くし、くっきりはっきり見えると嬉しいな。

走行距離はざっくり1000キロほどになるだろうな。どうか車のトラブルなく、事故なく、警察に捕まらずに、旅を終えられますように。

まずは明日の配達をミスなくしっかり終えねば。行ってきまする!

お誕生日おめでとう

あなたがお祝いしてくれたから、私もずっと言いたいと思っていたの

お誕生日おめでとう

 

あの寒くも清々しい晴れの雪の日から、もう半年もたつけれど

1日もあなたのことを思い出さない日はないということ

美しいものを見たらあなたにも見せたいと思うこと

夜の仕事帰りの車の中で泣けてくる自分にいい加減嫌気がさして、最近はあんまり泣かないこと

伝えたいことは決して減らずに、増えるばかりです

 

あなたがくれたメロン色の、南部鉄器のお急須は、未だ使えずに、父と暮らす家の食器棚の奥に眠らせています

でもきっと早足で秋がきて、冬が来て、有能なお急須で温かいお茶を入れたいと思う日が来るのかな

あなたが最後の手紙をくれた2月のあの日は、まるで命日のようです

私は、私の最後の希望の命日に、お茶を入れたりするのでしょうか

 

私は冬の生まれだけど、あなたは夏の生まれだから

温かいお茶を入れるのには少しそぐわないので

去年の今頃あなたが遊びに来た頃に漬けた梅酒を

ソーダで割って乾杯しようと思います

あなたがこの世に生まれたことに

私と同じ時代に生まれ、一瞬でも共にあったことに

 

お誕生日おめでとう

あなたにとって、進歩のある充実した1年になりますように

 

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田んぼのお花畑とお気楽な百姓の話

 

この写真はちょっと、専業農家の人が見たら笑っちゃうよね。

 

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田んぼの一部が、こんなに雑草に覆われ、鮮やかなまでに花を咲かせている図なんて(だいたい、オモダカとコナギ)。

私も通りかかるたび、ついクスッと笑ってしまう。それは雑草を退治しきれなかった父をバカにしているのではなく、単純に面白いと思うからだ。こんな田んぼ、他に見たことないもの(これは、苗が足りなかったか、根を張らなかったかでほとんど稲がない場所で、そこの雑草に手を付けるのはほとんど意味がないから父が放置しているんだと思う)。

 

みんな、農薬の力を借りて、本当に整然とした美しい田んぼだよね。風にそよぐのは稲だけ。人間の片っぽの足裏の面積には2000粒の種が眠っているというのに。雑草は全然生えてこない。

そうじゃなきゃ、国民の主食を賄うことはできないものね。

我が家は、雑草に負けたり、台風に倒されて多少収量が落ちたからって、家族が食べられればいいわけだから。そんで安心安全でさ。気楽なもんだよね。

 

こんな田んぼを見ると、いろんな想いがふとよぎって、笑ってしまう。

でも私にはこんな賑やかな田んぼが心地いい。たとえ腰を痛くしながら手で除草する羽目になろうとも。1億人を食べさせているプロの農家さんにしたら、ほんとお気楽だって、笑われちゃうよね。

 

お気楽に、自分の食べるものを、作っていきたい。天候や、野生動物に振り回され、くっそーって言いながら。

 

P.S.

井上雅彦さんのマンガ「バガボンド」の主人公・宮本武蔵が、ひたすらに剣豪を斬りまくった後に、土地の痩せた飢饉の村で、田んぼを作っていく話、とても素晴らしいんだ。今度はそのことを書きたいな。

8月、秋の空

北海道はお盆を過ぎると秋、というのは本当で。

でも今年は8月頭から秋の空なんだなあ。

この連休とお盆、最高気温が20度ちょっとで、畑仕事はしやすいけれど、30度前後をずっと体感していた体には、さすがに寒く…フリースなどきながらトマトのへた取りをやっていましたよ(トマトのへた取りはトマトジュース作る準備。ずっと水に触っているので、いっそう寒いのです)。

 

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(これは今年8月8日の写真)

 

こんな空は、あの日が近いことを教えてくれる。

これから毎年、想い出すのだろう。

 

たとえ苦しい記憶であろうとも、心の中に、誰にも言えないほど大切な人が棲んでいるのは、それはもしかしたら、幸せなことなのかもしれない。

 

秋の空だよ…

今日の発見、むらさきのほし。

 

今日クローバー畑の横に見つけた花は紫色のちいさなちいさなお星さまのようだった。

 

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真夏の暑気に旺盛に育つ無数の植物の陰に、ほのかに瞬く紫の光に、私はすっかり心奪われた。

花ひとつだけ見ても(花の大きさは小指の爪の4分の1くらい)愛おしくなるほど愛らしいし、群生して咲く姿は、うちの星空みたいだ。

 

花と葉っぱの形からするに明らかにマメ科マメ科の中でもそうとう花が小さい部類なんじゃないかな?

でも買ったばかりの「植調 雑草大鑑」にも載っておらず…名前はまだわからない。

これだから私は外を歩いていると植物たちに釘付けになる。毎日新しい発見がある。